おいらはあんこです。 よろしくね♪


by oirahaanko
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

<   2011年 01月 ( 12 )   > この月の画像一覧

今年英語原書1冊め “The White Tiger” 読了
a0148303_2234758.jpg

最初のうちは、ブラックな笑い、痛烈な皮肉がちりばめられた数々のエピソードにガハガハと笑いながら読んでいたのですが、ある事件をきっかけにダークな物語展開へと突き進んでいくあたりからインドの”光と影”について考えこんでしまった。

ダークな世界に住んでいた田舎出の貧しい青年が、表舞台へ、光のあたる世界へと登りつめていく荒唐無稽なサクセスストーリーの裏にひそむ痛烈なまでの社会批判。
エンタメとして読んでも十分面白いけれど、読み方によってはいかようにも深く掘り下げられるテーマをもった作品。 ちなみに、2008年ブッカー賞受賞作。

英語はとても平易で、300ページ超という長さをまったく感じさせない。
インドに興味があって、読みやすい原書をお探しの方に是非オススメしたい本。

アジア系作家によるポスコロ的視点で書かれた小説…かな~りおいら的好みに合致。
Amitav Ghosh、Kiran Desaiあたりも読んでみたいんだけれど、今の英語力では挫折必至。(^^;)
力をつけなければ...

“The White Tiger” (『グローバリズム出ずる処の殺人者より』)
【著者】Aravind Adiga
【出版社】Atlantic Books 321p
ISBN 978-1-84354-722-8
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-31 13:07 | 英語原書

おいら的好みの作家4人

a0148303_2128693.jpg

いつのまにか勝手に立ち上がってしまった!? "現代作家もの" を原書で読むプロジェクト

えっと、今年は 積読本消化年間 ぢゃありませんでしたか?
読んでいない本が山積みなのに、また買うんですか?
まず手元にある本を読みましょうよ!
という心の声をよそに、読書リストに これから読みたい本 がど~んどん増えています。(^^;)

で、おいら的注目作家4人をリストアップ。
Horacio Castellanos Moya  オラシオ・カステジャーノス・モヤ
Roberto Bolaño  ロベルト・ボラーニョ
Julio Llamazares  フリオ・リャマサーレス
Enrique Vila-Matas  エンリーケ・ビラ=マタス

オラシオ・カステジャーノス・モヤはつい先日、"El Asco"を読み、あまりにも面白かったので、他の作品も読んでみたいと思ってます。 この本のあとがきにロベルト・ボラーニョによる書評がのっていて、その中で彼がオススメしているモヤの作品が↓
"La diabla en el espejo" "El arma en el hombre"
Una novela negra, en realidad una novela negrísima ...って(^^;
ん~、どうなんでしょう。 暗い話、好きだけど...
"Desmoronamiento" だったら寺尾センセーの翻訳本(『崩壊』)もあるみたい。
(いざとなったら翻訳参照すればいいし)てなわけで、まずはこちらを買おう、ぢゃなくって読もうと思います。
あ、でもやっぱり買わないと読めないな。

Roberto Bolaño ロベルト・ボラーニョ
『通話』 を図書館で借りて、好きそうな作品をぱらぱらと読んでみました。
『センシニ』 『芋虫』 『刑事たち 』 いや~、これもかな~り面白い。
これだったら、原書でいけそう、かなあ~(いざとなったら翻訳参照すればいいし)てなわけで、 "Llamadas telefónicas" も購入リストに追加。

Julio Llamazares フリオ・リャマサーレス
は一昨年くらいに『黄色い雨』を読了。(←翻訳本)
暗くて救いのないお話だったのですが、これもかな~り好きな作品で、原書 "La lluvia amarilla" は買って積んでありました。
まずこちらを読みましょうね。

Enrique Vila-Matas エンリーケ・ビラ=マタス
現在もっとも熱い注目を集めているスペインの作家らしいです。(←木村センセーによると)
『バートルビーと仲間たち』  図書館で借りてきました。
この本、イタリアのタブッキも「この作品は面白いよ」と和田忠彦センセーにオススメしたらしい。
ぱらぱらと読み始めてみたのですが... すごーく面白いんだけれど、これは原書で読むのはちょっとキツイかな。
というわけで、あくまで <原書で> にこだわるおいらは、この作家は後回しにすることにしました。
この4人はおいらの好みにぴったり合うようです。
頑張って読むぞー!
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-29 20:55 | スペイン語原書

試行錯誤中...

映画には、作られてから何十年もたってから見ても面白い 「永遠の名作」 と、作られたその時、その時代状況のなかで見なければその良さがわからない 「現代映画」 がある。
(中略)
無論、「現代映画」のなかには「永遠の名作」となるものもあるだろう。
しかし、今現在は、現代という混乱した時代のなかに生きている"なまもの"である。
「熱い」うちに見て、その感動を伝えたい。
『現代映画、その歩むところに心せよ』 川本三郎著 (あと書きより)

これは “文学” にもいえるんじゃないかな~。

以前、カルヴィーノの『なぜ古典を読むのか』を読み、
自分を創る読書としてやっぱり古典を読まないといかん!とムダにはりきった時期もありました。 古典の読書は(若い時期でも歳をとってからでも)いつ読んでも愉しみを与えてくれる読書
それももちろん大事ですが、それと同時に、今現在、現代という時代で語られるもの=現代文学にも触れていきたいな~、そんなことをぼんや~り思ったのでした。

で、実際問題。
ラテンアメリカ文学の最前線作品ってどんなのがあるんだろう?

おいらの手持ち原書はほとんどが60年代以降《ブームの作家》
ガボ、プイグ、コルタサル、ルルフォ、フェンテス、オクタビオ・パス、
リョサetc…

まあ、有名どころ集めてみましたー、みたいなラインナップ(^^;)だけど、
ハズレはない。 ただ、力が及ばず、読めないものが多々あるけど。(泣)
(パスの『孤独の迷宮』とか、いつかは読めるようになるんだろうか)

さあて、で、現代作家... 誰のどんな作品を読もうか? >原書
調べ始めてみたものの、情報が少ないのなんの…015.gif
(↑ 日本語の情報がね...^^; スペイン語で探しましょうね、ってツッコミはしないよーに)

日本文学だったら、ある程度ネットで調べたり、読書ツウの人に聞いたりして、あとは図書館にでも行って、いろいろ借りて読んでみて、自分に合いそうな本を見つけるということもできるけれど、原書となると、そーゆーわけにもいかない。

手にとって読むことができず、レビューだけを参考に、ネットで買うのって
けっこうバクチ?みたいなもので、あたりはずれがあるかもしれない。
流行りモノ、ベストセラーはあまりあてにならないし。
新しい作品、まだ評価も定まっていない作家の本を読むのもどうかな~とか。
まあ、うだうだうだうだと考えてて、、、(てか、考えてるヒマがあったら、積読本消化しろー!ってツッコミはなしね)

そんなこんなで、" <現代作家もの>を原書で読むプロジェクト" (←そんなもん、いつ立ち上げたんだー?!)
ただいま試行錯誤中... (つづく)
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-29 20:54 | 読書
“Dos crímenes”  を読み始めています。
a0148303_15241798.jpg

~スペ語原書読書月間~
1冊め: エルサルバドルの作家
2冊め: アルゼンチンの作家 (中途挫折)
3冊め: メキシコの作家 (再読)
で、次も...メキシコ人作家です。

来週からアルゼンチン行きなので、コルタサルにしようかな~とも思ったけれど。
1度挫折してるんですよねぇ… (^^;
ボルヘスも読んでないしなあ…(でも原書はまだ絶対ムリ)
アルゼンチン国内では、やっぱりボルヘス読んでないとダメでしょうけどねぇ…
でも、苦手なんですよね、ボルヘス。 (と言うと、頭悪そーと思われないかな、と思うこと自体、すでに頭ワルいですね。^^;)
プイグはいかんせん評価が低い。(らしい)

と、余談はさておき。
この本、以前1度読み始めたのですが、その後、イタ語に夢中になってしまって?中断。
2年近く放置していたものです。
(当然、内容は覚えていないので、最初から読み直し^^;)

お話はこんな感じ↓
カルロスとその恋人チャムカ(カルメン)は身に覚えのない容疑で警察から追われ、逃亡をはかる。 ほとぼりが冷めるまでしばらく別々に行動し、互いの親戚の家に身をよせていよう...ということで、チャムカはいとこのところへ、、、マルコスは10年以上音信不通だったお金持ちの伯父のもとへ。
しかし伯父の健康状態は良くなく、彼の遺産を狙う親族たちがマルコスの訪問をいぶかしげに思っている様子。 (ここまでで第1-2章)
着の身着のままで逃げてきて無一文のカルロスは、伯父に「鉱山を採掘するために来た」と
ウソを言い、投資してもらうことを依頼。 前金としてある程度のお金を得る。 チャムカに連絡して「あと10日ほど待ってほしい。 仕事が上手くいって伯父から残りのお金をもらったら、迎え行く」と告げる。 (ここまでで第3-4章)

ここまでは話がなかなか展開せず、タイトルである “2つの犯罪” が何なのか、まだわからない。

第5章に入って、ちょっとエロエロな場面がでてきたり、伯父の亡き妻が娼婦だったことがわかったり、カルロスはウソを重ねているし、、、伯父は遺言書を作成、親族は虎視眈々と伯父の財産をねらっているようだし、なんだかドロドロな雰囲気がしてきたぞ。
うむむ、話はどう展開していくのだろうか。

スペイン語は標準的で読みやすいけれど、未知単語はけっこうある。 推理小説っぽいので、読み飛ばすとわからなくなりそうなので、辞書片手に読んでいます。(←横着して、電子辞書)
1週間くらいで(出発までには)読みきりたいところ。

“Dos crímenes”
【著者】 Jorge Ibargüengoitia
【出版社】Joaquin Mortiz Editorial 211p
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-28 22:02 | スペイン語原書
今年スペ語原書3冊め “ Las batallas en el desierto” 読了
a0148303_14155123.jpg

著者パチェコは詩人。
口語的、シンプルかつリズミックな文体が読んでいて大変心地よいです。
さすが、詩人の文章という印象。

親友の母親に恋をしてしまう少年カルロスの姿を、数十年後、本人の回想
という形で描いています。
彼のほろ苦い思い出だけでなく、同時に、40年代のメキシコも描かれていて、
アメリカの影響を受け始めた当時の様子が大変興味深い。
当時のメキシコは(今もそうですが)貧富の差、偏見、さまざまな問題をかかえており、少年は無理解な大人たちとの葛藤に悩み、恋焦がれた親友の母親は悲劇的な運命をたどる。
そんな過去を振り返って、少年の心に去来したものは何だったのだろう。
そんなことを考えながら読み終えました。
3年前に読んだ時よりも面白いと感じました。また読み返したい作品。
スペイン語は平明で読みやすいです。

あとがきに 「マリアーナ マリアーナ」 というタイトルで映画化された、とあったので、いろいろ調べているうちにYoutubeにて映像発見!

削除されませんように...
以前、「ペドロ・パラモ」の映画やクレヨンしんちゃんスペイン語版映像をブログに貼ったけど、
すぐ削除された^^;)

“ Las batallas en el desierto”
【著者】José Emilio Pacheco
【出版社】ERA 68p
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-27 15:39 | スペイン語原書
a0148303_8454254.jpg

昨日からのつづき
おいら、基本的には未見の映画のレビューはなるべく読まないようにしています。
なので、この本も1/3くらいしか読んでいないのですが...(^^;
というのも、紹介されている映画が、
日本映画(20本)、
アジア映画(13本)、
欧米映画(12本)という章立てになっていて、
日本、アジア映画のほとんどは見ていないから。(^^;;

気がついてみると、本書に紹介した映画には、現代社会の苦難と真正面から向き合おうとする熱い作品が多い。
(中略)
「現代映画」はあくまでも なまもの であって、ビデオで保存し、何年もたってから見ても意味がないように思う。
と、あとがきで著者が語っているように、紹介された欧米映画はどれもほんとうにすごい映画ばかりでした。(11本中9本鑑賞)

ほとんどが救いのない映画です。
でも苛酷な現実に立ち向かおうとする姿、そんな中から希望を勇気を与えられる映画も多い。
「イノセント・ボイス」 「善き人のためのソナタ」 などは何度でも見たい映画。

監督とのインタビュー記事もすごくいいです。
監督の声を聞ける機会というのは映画祭に参加する以外、なかなかないので、こういう企画はとっても嬉しい。

おうちでDVD鑑賞する時、「次、何借りようかな~、何見ようかな~(迷)」という時、
彼の著作の中でとりあげられている映画タイトルを参照して選ぶことも多いです。
ハズレがない。(と思う)
紹介されている邦画、アジア映画系映画も観たいのですが、そこまで時間的余裕がないのがとっても残念。そのうち、、、いつかは、、、と思ってはいますが、、、
賞味期限が切れないうちにほかの映画も見るぞー!

ともあれ、映画で楽しんで、またレビューを読んで楽しむ。二重の楽しみ~♪
ほんと、こういう本を読むと、(シツコイようですが)豊かでシアワセな気持ちになれます。

*************************************
061.gifすごい映画だ!と感動した映画 (この本で紹介されていた映画より)

【欧米映画】
「戦場のフォトグラファー ジェームズ・ナクトウェイの世界」
「イン・ディス・ワールド」
「グッバイ・レーニン!」
「イノセント・ボイス 十二歳の戦場」
「カポーティ」
「グアンタナモ、僕達が見た真実」
「善き人のためのソナタ」
「サラエボの花」


【アジア映画】
「アフガン零年」
「トゥヤーの結婚」

[PR]
by oirahaanko | 2011-01-25 18:50 | 読書
a0148303_23402344.jpg
おいら、川本三郎の映画評を読むのがとっても好きです。
彼は映画を決してけなさないし、映画に対するまなざしがとっても優しい。
ちょっとした映画シーンやセリフなど細部のことにこだわりながら、そういったディテイルから世界をどんどん広げていってくれる。映画をテーマ、風景、監督から脇役まで、さまざまな視点から語ってくれます。

以前、彼の著書( 『映画を見ればわかること』 )で 「Sense and Sensibility」 (邦題「いつか晴れた日に」)のレビューを読んだのですが、おいらの大好きなセリフ、シーンがとりあげられていて、しかもおいらが感じていたこととまったく同じことが書いてあって、すごく嬉しかったことがあります。 (この映画、おいら的映画人生ベスト10に入るんですよねー)

で、その後、 『映画を見ればわかること②』 も読んだのですが、その本のまえがきに
「わかりやすい」映画で映画が好きになり、二十歳前後に「わかりにくい」映画に驚き、その異様さに感動した。
とあったのです。
うわ~、おいらも同じだー!(嬉)そう思いましたよ。
20歳前後ってところが違うんですけれどね…^^;
おいらの場合、遅れてきた人?なので、、、30半ば過ぎてからですね、
「わかりにくい」映画の良さに感動したのは。

ともあれ、彼のレビューを読むと、映画をより深く鑑賞できるだけでなく、とっても豊かでシアワセな気持ちになれるのです。 そして、ますます映画を好きにさせてくれる♪

おっと、この本 『現代映画、その歩むところに心せよ』 のことを書こうと思ったのに、
まだ何も書いていないではないか…^^;

えっと、今日のところはこのへんで、、、また明日にでもつづきを書きます。(^0^)/
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-24 23:40 | 読書
“ Las batallas en el desierto” を読み始めました。
a0148303_1531959.jpg

1冊め: エルサルバドル作家
2冊め: アルゼンチン作家
で、次は...メキシコ作家です。

本の隅っこに 2008.3 と書いてあるので、3年前に1度読んでいるよーです。
確か、かなわぬ恋のお話...だったかな。
というわけで、再読です。

2冊め長編にちょっとてこずって懲りたので70P足らずの中編を選びました。

“ Las batallas en el desierto”
【著者】José Emilio Pacheco
【出版社】ERA 68p
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-24 08:03 | スペイン語原書
今年スペ語原書2冊め "Cae la noche tropical"
a0148303_20442138.jpg

読了ではなく...はやい話がギプアップ。008.gif
残すところあと3章だったんですけどー(全部で12章)

第7章までは会話体。(途中、第4章に新聞記事が挿入されていたけれど、
物語の展開にあまり関係なかったので、さら~っと飛ばし読み(^^;
イタリアに住んでいたこともあるプイグらしく、シチリアの作家シャーシャ
のことも書かれてました)
お話はこんな感じ↓
ブラジル、リオデジャネイロで暮らすルシのところへ、娘を亡くした悲しみにくれる
姉ニディアがブエノスからやって来ます。
80歳を過ぎたこの老姉妹の会話を通して物語が紡ぎだされていきます。
二人の話題は主にお隣に住むシルビアという女性の恋のお話。
こちらはそのウワサ話にお付き合いしているような感覚で読みすすめていきます。
で、会話体の文章が書簡体へと変わり、お話が展開するのが第8章。
妹ルシが息子の住むスイスへと移住、そこで病死。
妹の死を知らされない姉ニディアは彼女に手紙を書き続けます。

と、このへんからスペ語で読むのがだ~んだんシンドくなってきまして。
まあ、それでも頑張って読んでいたのですが、第11章から告訴状だの
証人証書だのが出てきて、、、誰かが失踪したらしい、ということはわかったけれど
だんだん話の筋が追えなくなってきて、、、(泣)

(あ~、もうダメだ~)てな感じで、翻訳本カンニング。(^^;)
お話にのめりこみ、そのまま最後まで日本語で読んでしまった。(^^;;)
う~ん、原語で長編を読みきる体力が不足していました。それに、まだまだ語彙不足007.gif

テーマは <愛と老いとそして自立> かな。
子供を失い、夫を失い、妹まで亡くなってしまい、
さらに信頼していた人からも裏切られ、一度はブエノスに帰国するニディア。
それでも、再び妹のいないリオに戻ることを決意した彼女に
心からの声援を送りたくなる、そんな結末でした。
好きだな~、この物語。 プイグはやっぱりいいわ~♪

この本、絶版でなかなか手に入らず、それでもどうしても読みたくて、
amazon古本でけっこうなお値段で購入したのでした。(←アメリカから)

もっと力をつけて、いつか再読して読みきらないとだな。

"Cae la noche tropical" (南国に日は落ちて)
【著者】Manuel Puig
【出版社】Seix Barral  221p
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-23 12:31 | スペイン語原書
今年スペ語原書1冊め "El asco" 読了
a0148303_19181815.jpg

なんと挑発的な表紙でせう。
お話はこんな感じ↓
カナダで亡命生活を送っている男が母親の葬儀のためにエルサルバドルに一時帰国した。
この男が、モヤという名の人物に延々と語り続ける...その内容というのが、なんと悪口。013.gif
「モントリオールに移住したのは戦争を逃れるためでも経済的によりよい生活をしたいわけでもない。ただエルサルバドルにいることが嫌なのだ。
Esta país no vale la pena nada.(この国には何の価値もない)」とまで言い切る。
祖国の悪口から始まり、友人、兄弟親族、大学、マスコミ、文化、医師、交通機関、食べ物までありとあらゆるものに対し悪態をつく。

章立ても改行もなく、延々とこの罵詈雑言文章が続くので、終いには(もう、いいかげんにしれくれ~)とイヤになってくるのだけれど、我慢して読み続けましたよ。
で、最後の数ページが、、、、まあ、なんと面白いこと!

すわ! パスポートの紛失!?

「このパスポートがなければカナダに帰国することができない」とパニックに陥る男の姿にただただ笑ってしまうのです。(ブラックな笑) で、見つかったかどうかは読んでのお楽しみ、ということに。 最後のオチ、これはややネタバレになってしまうけれど、この男、 トーマス・ベルンハルト という偽名を使っていたというところがミソ。

ただ、この トーマス・ベルンハルト を知らないと、この小説のユーモアは伝わらないかもしれません。
といかにも知ったかぶって書いているけれど、これはあとがきにあるロベルト・ボラーニョの書評を読んで知ったこと。(^^;)
以下、調べたこと
トーマス・ベルンハルトはオーストリアの作家で、自国をあからさまに非難するなど数々のスキャンダルを引き起こした。 彼が書いた『消失』という小説のなかでもオーストリアの読者の神経を逆撫でするような毒舌がたっぷり味わえる。
というわけで、この "El asco" はベルンハルトのパロディーになっているんですね。
あ~、面白かった。 037.gif スペイン語は簡単で大変読みやすいです。

"EL ASCO"
【著者】Horacio Castellanos Moya
【出版社】Tusquets Editores 139p
ISBN 978-84-8383-027-7
[PR]
by oirahaanko | 2011-01-22 19:19 | スペイン語原書